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トータルリスクマネジメント―企業価値向上への統合的リスク管理 ベリングポイント戦略業務改革チーム Amazonで詳しく見る by G-Tools |
タイトルの通り「企業におけるトータルなリスクマネジメントは、どのように実現すればいいのか?」について、一般的なセオリーやアプローチ方法について解説している本です。
この本は:
・ 金融機関をメインの対象としている
-BIS※規制の考え方を色濃く反映している
-ファイナンス的なアプローチが数多く紹介されている
-金融機関の例を紹介している
・ 内部統制の考え方を意識している
・ リスクマネジメントの流れ全体について一通り触れている
・ 教科書的(アカデミックと言えなくもない)な説明にとどまっている
という特徴があるので、企業を取り巻くリスク全体を網羅的にとらえたい方、「トータルリスクマネジメントとは何ぞや」の基本を理解したい方にお勧めです。
特に、リスク特性に応じたアプローチ手法(例:情報セキュリティ管理体制の構築、内部統制の構築、事業継続計画の策定など)にどんなものがあるか、何故そのようなアプローチを使うのか、といったポイントについて理解を深めることができます。
一部、リスク定量化手法の点など、(当然のことだとは思いますが)確率・統計をベースとしたファイナンス色の強い解説があるため、そのエリアの知識を全く持たない人が本書の内容全てを理解することは難しいですが、全体感をつかむためには問題ないと思います。
何事においても視野が狭くなることにより方向性を見失わないように、「森から林へ、林から木へ」といった体系的な考え方は大事だと言われます。
事業継続を脅かすリスク(一般的に、発生確率が低く損失額が高いもの)への取り組みは、なぜ、BS25999や内閣府の出したガイドラインのようなアプローチを取るのか・・・一旦、さらにマクロの世界から考えてみると更なる本質の理解につながるかもしれません。
※BIS = Bank of International Settlement(国際決済銀行)
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最新事業継続管理の基本と仕組みがよ~くわかる本―ビジネスを停止させないBCPとBCM (How-nual図解入門ビジネス) 打川 和男 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
| 実践BCP策定マニュアル―事業継続計画の考え方と作り方 | |
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本書は「BCM・BCPの初級者向けの構築ノウハウ本」です。約240ページの分厚さで、大きく「導入編」「実践編」「発展編」の3部構成をとっており、「導入編」~「実践編」が初級者向けで「発展編」がやや中級者向けといった感じです。
一番のメリットは、”読みやすさ/理解のしやすさ”だと思います。BCM・BCPの構築対象を、明確に”中小企業(~100名程度の人員)”と想定して解説しているため、比較的容易に構築イメージを持ちながら読み進めることができます。また、一般的に、複雑かつ面倒になりがちな分析(事業インパクト分析(BIA)やリスク分析など)を極力、単純化した手法にとどめて解説していることも理解を手助けしてます。さらに、添付のCDにサンプルドキュメントがいくつか入っており、実用性をかなり意識した作りになっていることも特徴的です。
”分析の単純化”という点では、(良い悪いの議論は別として)たとえば本書では、BS25999などでも触れているようなMTPD(最大許容停止時間)やRTO(MTPDおよび業務依存関係、業務委託先のBCMへの取り組み状況など複数の要素を加味した上で設定する復旧目標値)と言った言葉の区分けをせず、RTO(本書では「これ以上業務の停止が長引くと事業に深刻な影響が出る」と定義)という一言にまとめて使っています。
このように、”理解しやすさ”が特徴的な本ですが、その分、当然のことながら「より深くBCM・BCPについて知りたい」といった人には物足りない可能性があります。例えば「BCPの検証」(エクササイズ:演習)の解説は、5ページ構成であることからも想像できるとおり、比較的浅いレベルの解説にとどめられています。また、あくまでも”BCPの策定”に主眼をおいているため、「BCMって何?」「BCMを取り巻く最新動向は?」、「その他BCM・BCPの関連情報は?」といった、うんちく的な情報を記載しているような、いわゆる「かゆいところに手が届く」本という位置づけではありません。
「どんな形で、有効なBCPの策定を進めていけば良いのか?」といったことについて、実際に具体的にイメージを持って、BCP構築全体感を理解したい人、あるいは、BCPやBCMを学術的・科学的に考えに陥りがちな人で一度頭をリフレッシュさせたいような人に、特にお勧めできる本です。